オキシダントの主成分であるオゾンによってくん煙実験をすると、0・2PPmの濃度では、数時間で草本や野菜に被害が出ます。
0・4PPmの濃度では、たいていの植物になんらかの被害が出ると思ってよいでしょう。
オキシダントの場合、野外における被害を実験的に再現することが簡単です。
0・1~0・2PPmの濃度は東京都やその周辺では夏の間、ほとんど毎日のように観測されています。
高濃度が観測された地域では、ネギ・ホウレンソウなどの野菜に白いはん点ができたり、ケヤキやプラタナスの葉に特有の症状が見られます。
ガス状の汚染物質は葉の気孔から植物の体内にはいり、光合成作用がもっとも活発な柵状組織に作用します。
気孔がよく開いて、ガス交換が活発に行なわれているときほど被害が出やすくなります。
いろいろな実験結果を総合すると、その植物が育っている土壌の栄養条件、水分条件が良好で、気温、温度が高く、照度が大きいほど被害が大きくなります。
夜間や、水不足で葉がしおれかかっている状態ではほとんど被害が現われません。
植物の生長段階や、季節の違いも被害の現われ方に大きく影響します。
とくに農作物では開花期の汚染度が重要です。
亜硫酸ガスが花粉に悪影響(花粉管の生長不良など)をおよぼして受精をさまたげるためです。
一般的には、初夏~夏の、生長がさかんな時期に被害を受けやすく、秋には被害を受けにくいです。
ところが、植物の種類によっては、秋や冬期にいちじるしく被害を受けやすくなる場合もあるのです。