浅川実験林では、1回の実験は約1ヵ月つづけられます。
1回で実験できる植物は10~20種ぐらいで、鉢の数にして200~300鉢です。
これを1年間に5~6回くり返せば、全体で50種類ぐらい、約1500鉢について実験することができます。
もし、実際の汚染地と同じくらいの濃度で1年間通してくん煙実験をすると、20種類ぐらいしか実験できないことになります。
また、年間を通じて実験をつづけるためには大変な労力を必要とします。
そのため高濃度、短期間で行なった実験結果から低濃度長期間の被害を予想することが必要になるわけです。
亜硫酸ガスで実験した結果によると、0・8~1・0PPm程度の濃度では、くん煙時間の合計が数時
間~数十時間になると多くの植物(草本・落葉樹の大部分・アカマツなど)に眼に見える被害が現われます。
常緑樹の大部分は0・4PPm程度では100時間以上くん煙しないと眼に見える被害は現われてこないのです。
シダ類やセンタイ類の中には0・4PPmぐらいの濃度で数十時間くん煙すると、完全に枯れてしまうものがあります。
草本や樹木ではたとえ敏感な種類であっても、煙ばんを生じるだけで枯れることはまずありません。